総合労働相談所

  • 総合労働相談所をご活用ください
  • 動画でみる「労働契約のルール」
  • 労働契約Q&A
働く中で行き当たる悩みって、
いろいろありますよね。
ひとりで悩まず、
ぜひ私たちにご相談ください。

仕事応援ダイヤル

【Q1】 当社は、10年程前に就業規則を作成しましたが、それ以来、変更や見直しをしていません。
何か問題があるでしょうか?特に労使間のトラブルは発生していません。


【A1】 就業規則は、労働基準法により、常態として10人以上の労働者を雇用する事業主に、作成と、労働基準監督署への届出が義務付けられています。

10年前の就業規則をそのままお使いとのことですが、10年の間には就業規則の内容に関係する法律が改正されていることがあります。また、会社も労働者数の増減に伴って、仕事の内容が変わったりして、労働環境が変化しているはずです。職場のルールである就業規則は、実態に合わせた見直しをその都度行うことをお勧めします。

事業主がきちんと就業規則を整備し、コンプライアンス(法の順守)を図る姿勢を示すことで、労働者が安心して働くことができ、紛争が起きにくいよりよい職場環境の実現につながります。

to top

【Q2】 同業他社の店舗が当社より30分長く営業しているために、最近、当社の顧客が奪われて売上がダウンしています。売上げを確保するために、当社では30分営業時間を長くすることを検討しています。
これに伴い、労働者の1日の所定労働時間が従来の7時間30分から8時間になります。何か問題があるでしょうか。


【A2】 ご質問のケースは、会社の存続をかけた経営者の大きな決断だと思います。コンビニエンスストアーにみられるように24時間営業が主流になってきている中で、営業時間を延長するということは、売上げ確保には大変効果的な方法であると考えられます。

一方で、労働者にとっては労働時間が長くなり、労働条件が低下することになります。せっかく売上げを伸ばそうとしたことが、労働者のやる気をそいだり、職場のトラブルの種になっては、結果として逆に売上げが低下するリスクを生み出してしまいます。

ご質問のような「労働条件の不利益変更」を行う場合には、休日を増やすとか、賃金を増やす等の対策を用意したうえで、事前に労働者の皆様に説明して十分理解してもらい、想定される経営リスクを回避することが重要です。

to top

【Q3】 当社は、従来から、口頭により労働条件を決めており、今までにそれほど大きな労使間のトラブルは起きていません。
先般、一部の労働者から労働契約について書面の発行をして欲しいと要望がありましたが、どのように対応すればいいでしょうか。


【A3】 会社にとっても、また労働者にとっても重要な労働条件(賃金や労働時間など)は、労働者に対して書面で明示することが労働基準法で義務付けられています。

今までに労使間のトラブルが起きなかったことは幸運なことですが、これからも同じようにトラブルが起きないという保証はありませんので、今回、労働者から申出があったことを機会に労働契約を書面で交付するように改善しましょう。

その際、賃金以外については、就業規則を作成して労働契約の書面交付に替えることもできますが、パートの方に対して別の条件を設定する場合等については別途の書面が必要ですし、労働条件を変更した場合には書面内容も変更することを忘れないようにしましょう。
また、トラブルを回避するためにも、書面の交付の際に、労働者へきちんと説明をしておくことも重要です。

to top

【Q4】 このたび、1年間の有期労働契約で労働者を雇用することになりました。
契約期間満了時には、契約の更新を考えています。労働契約で気をつけなければならないことを教えてください。


【A4】 職場のトラブルの中で、最近増えていることの一つに、ご質問のケースのような期間の定めのある労働契約(有期労働契約)の更新や雇止めに関する問題があります。

この有期労働契約の更新や雇止めについては、厚生労働省が基準を示していますが、労働契約の締結に当たっては、契約の更新の有無を明示する必要がありますので、事前に厚生労働省のホームページ等で確認しておくか、社会保険労務士に相談したうえで結ばれることをお勧めいたします。

有期労働契約を数回にわたって更新すると、労働者としては、次回の更新も当然にあるものと期待をしますから、この期待感を裏切らないように更新管理を行い、有期契約の労働者が活き活きと働ける職場環境にしましょう。

to top

【Q5】 採用予定者(中途採用者)に内定通知を出しましたが、その後、前に勤めていた会社に、勤務ぶりを電話で問い合わせたところ、勤務態度に問題があるとの回答を得ました。
当社としては大変気がかりですので、これを理由に、内定を取り消したいと考えていますが問題はないでしょうか。


【A5】 内定通知については、多くの判例や学説がありますが、最高裁判所は、採用内定通知は、契約申込みに対する使用者の承諾にあたり、その時点において労働契約が成立したと示しています。
ですから、この採用内定を取り消すことは、労働契約の解消にあたり、解雇することと同じ意味になります。

さて、今回お尋ねの内定取消しの理由ですが、前に本人が勤めていた会社から聞いた勤務態度に関する情報がその判断材料になっています。この理由が「客観的に合理的な理由として社会通念上相当として認められる場合か否か」ということが重要な論点になります。

断定的なことは言えませんが、過去の判例では、前職で悪い噂を聞いて内定を取り消した件で、当該取消しが無効となった事件もあり、ご質問のような理由で内定取消しが認められるのは困難ではないかと判断されます。

to top

【Q6】 このたび当社は、業務合理化のために、本社で行っていた給与計算業務をすべてアウトソーシングすることになりました。このため、事務職として採用した労働者を、人手が足りない営業部門に配置転換したいと考えています。留意することはありますか。


【A6】 労働者を職種の変更を伴う配置転換をする場合には、基本的に労働者から同意を得ることが必要になります。

とはいえ、労働者の同意がないと配置転換ができないということになると会社の効率的な運営に支障をきたす原因にもなりかねません。そこで、労働者が入社する時の労働契約で、配置転換があり得ることを通知しておくとともに、就業規則にもその旨を記載しておくことがトラブル回避のポイントです。
ただし、職務内容限定や勤務地限定のようにあらかじめ条件をつけて採用している場合には、必ず労働者の同意を得なくてはいけません。

ご質問のケースでは、Aさんを事務職専門として採用していますが、雇用の維持・継続を第一と考えての配置転換と判断されますので、Aさんに説明を十分に行い、理解を得たうえで、賃金や労働時間などの労働条件に大きな差がでないように配慮し、契約変更の手続きを進めてください。

to top

【Q7】 生産部門の作業員として採用した労働者を、事業縮小のために、関連会社(子会社)に出向(在籍出向)させたいと思います。出向先での賃金は、現在の支給額より1割程減額になります。何か問題がありますか。


【A7】 在籍出向とは、始業・終業の時刻などの労働時間関係、休憩、休日、休暇、服務規律、安全・衛生に関する事項については出向先が、解雇、退職、人事異動など労働者の身分に関する事項についてを出向元が管理するもので、出向を行う場合には基本的に労働者の同意が必要となります。

ご質問のケースのように、関連会社(子会社)に出向させる場合には、労働者はある程度の労働条件の低下を想定していると考えられますが、事前に、出向先での労働条件を明示し、理解を得ておくことが重要です。

ただし、賃金が1割も低下するような出向を行う場合には、労働者に何らかの補てんを行うような措置を取ったうえで、円満に出向を進めるようにしてください。

to top

【Q8】 労働基準法第41条の時間外・休日労働の適用除外となる「管理監督者」は、どのような者でしょうか。
また、具体的にどのような規定が適用除外になるのか教えてください。


【A8】 労働基準法では、管理監督者に時間外・休日手当を支払う必要がないとされていますが、これは会社の就業規則等で課長以上を管理職と規定している場合であっても、課長以上の役職者には全て支払う必要がないことを意味しているのではありません。会社における「管理者」と労働基準法の「管理監督者」は異なることに注意が必要です。

ご質問の管理監督者の主な要件は、
@経営者と一体的な立場として重要な職務と責任をもって業務を行い、
A給与や役職手当等によって、その地位にふさわしい待遇を受けている者
となっています。
このような条件に該当する管理監督者は、休日や残業手当については適用除外になりますが、深夜の割増賃金や年次有給休暇は適用になることを注意してください。

ただし、どの管理職が管理監督者になるかの判断は非常に難しいので、「名ばかり管理職」になることがないように、お近くの社会保険労務士や労働基準監督署に相談して運用することがトラブルを未然に防止するポイントです。

to top

【Q9】 当社は、ゲームソフトメーカーですが、この度、商品の企画・開発を担当していた労働者が退職することになりました。同業他社に転職すると、内部情報が流失する危険性がありますので、退職後5年間は、同業他社に再就職しない旨(競業避止義務)の契約をすることを考えていますが可能でしょうか。


【A9】 長年勤めた労働者がノウハウや顧客情報を持ったまま独立したり、同業他社に転職するケースでお悩みの経営者は多いと思いますが、退職した労働者が同業他社に転職することは基本的には自由です。

しかし、労働者が退職後独立または同業他社に再就職し、会社で得たノウハウなどをそのまま利用されると、会社の経営に大きな支障を来すことになりますので、競業避止義務を就業規則等で定めておくことが必要です。
具体的には、労働者との間で競業避止の特約(特別な契約)を結び、就業規則等に競業避止の期間や地域などを明記する必要があります。

なお、退職した労働者が会社の顧客を大量に奪ったり、他の労働者を大量に引き抜いたりするなどの行為は、競業避止とは関係なく損害賠償責任を負うことになります。

to top

【Q10】 うつ病で長期間休んでいる労働者がいます。休職や復職の管理の方法についてアドバイスをお願いします。


【A10】 労働者の欠勤が長期に及ぶ場合に備えて、就業規則に休職規定を盛り込み、休職の基準を明確にしておくことが必要です。例えば、数日から数週間の労務不能の状態は通常の欠勤扱いで処理し、欠勤が長期に及んだ場合には休職の取扱いにしてもよいでしょう。休職は、労働者から申し出があった場合に手続きをとることもできますが、休職の基準に該当した場合は会社からの休職命令とした方が、明確になるでしょう。

さて、ご質問のケースですが、うつ病などの精神的な疾患を抱えた労働者の復職の判断はかなり慎重さを要する問題です。本人や主治医が復職可能と判断した場合であっても、慎重に対処した方がよいでしょう。復職判定については、会社の考え方を明確に就業規則に明記しておくことが必要です。

なお、うつ病などの精神的な病気の原因が、業務に関係する場合には、私傷病の取扱いとは異なり、休業期間及びその後30日間は解雇することができないことに注意をしてください。

to top

【Q11】 平成20年4月から、いわゆるパート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)が改正され、正社員と同じ働き方をしているパート労働者について、パート労働者であることを理由に差別的取り扱いが禁止されることになったと聞きましたが、具体的にはどのようなことでしょうか。


【A11】 具体的には、職務の内容が正社員と同一であったり、期間の定めのない雇用契約や常に契約の更新をしており、雇用期間を定めていない実態にある場合や、正社員と同様の配置転換があり得るパート労働者は、パート労働者であることを理由に、賃金や福利厚生などの待遇について、正社員と差別することを禁止しています。

to top

【Q12】 平成18年4月から、60歳定年後も労働者が希望した場合に再雇用をしなければならない旨の法改正があったと聞きましたが、当社はまだこのことについて制度化していません。どのように対応したらよいのでしょうか。


【A12】 高年齢者雇用安定法では、事業主は労働者に、定年年齢の引上げ、定年の廃止、継続雇用制度の導入のいずれかの対策をとるように義務づけています。

継続雇用制度を導入し、正社員とは別の労働条件により雇用する場合は、継続雇用者を対象とする正社員とは別の就業規則を作成して運用することが必要です。
また、再雇用を希望する者の全員を対象とすることが原則ですが、労使協定により対象の基準を定めて基準に該当する労働者のみを対象とすることができます。
なお、労使協定により定めることができないときは、一定の期間までは就業規則に再雇用者の基準を定めることができることになっています(企業の基準による。)。
これらの場合には、再雇用者の基準をどのように定めるかがポイントになります。

to top

【Q13】 退職を申し出た労働者が、残っている年次有給休暇を全部取得して辞めたいと言っています。これを認めると引継ぎの期間が確保できないために、業務に大きな支障が生じます。どうしたらよいでしょうか。


【A13】 ご質問のケースは、法令や就業規則の記載だけでは解決できない部分がありますが、現実的な対応として、以下のような方策が考えられます。

  1. 労働者と協議し、退職日を本人の希望日より後の日に変更して、
    引き継ぎの期間を確保する、
  2. 所定の休日に出勤命令を出して、業務の引き継ぎの日を確保する。

いずれの場合でも、会社の対応として年次有給休暇の取得を拒んだり、出勤日を一方的に決定し、労働者に押しつけることがないように、誠意を持って協議をすることが大切です。

また、将来の同様のケースに備えて、自己都合退職の場合の申し出は、早めにすることを採り入れることも一考です。

to top

【Q14】 中途で労働者を採用しましたが、勤務態度が悪く、しかも職務遂行能力も期待したほどではなかったので、解雇したいと思いますが、解雇できるでしょうか。


【A14】 労働契約法でも定められていますが、一言で表すなら「使用者の解雇権の濫用にならないように留意する必要がある」ということになります。

解雇にあたっては、まず、就業規則にどのようなケースが解雇に該当するかを具体的に記載しておくことが必要です。
仮に就業規則の解雇事由として「態度不良」、「能力不足」と定めていても、労働者に「態度」の改善の機会を与えることと、労働者の改善努力の経過を評価することも必要であり、また「能力不足」については「著しい能力不足」を客観的に判断できることが必要になります。

いずれにしても、解雇権の濫用にならないように、社会保険労務士や労働基準監督署の意見を聞き、慎重に対応することが肝要です。

to top
「総合労働相談所」もご活用ください。
働く人と経営者の方からのご相談を無料受付。
総合労働相談所
to top