企業主導型保育施設への専門的労務監査
2000年代以降、共働き世帯の増加や家庭環境の多様化といった社会構造の変化を背景として、特に都市部では保育所の利用を希望しても入所できない「待機児童」が大きな社会問題となりました。
こうした状況を受け、政府は待機児童の解消を重要な政策課題として位置付け、保育の受け皿の拡大を進めてきました。その取組みの一つとして、従業員の多様な働き方に応じた保育を提供する企業等を支援するとともに、待機児童対策に貢献することを目的として、2016年度に内閣府主導のもと「企業主導型保育施設」が創設されました。
その後、保育の受け皿が急速に拡大する中で、国会等において保育士の処遇問題や労務管理に関する課題が顕在化し、保育の質への影響を懸念する声が上がりました。こうした課題に対応するため、連合会ではこども家庭庁から委託を受けて、公益財団法人児童育成協会が実施する「企業主導型保育事業における専門的労務監査事業」について、2019年から受託しております。本事業は、職員の労務環境や処遇改善に関して重点的に確認することにより、保育施設で働く職員の働きやすい職場環境の醸成を促し、当該施設の「保育の質」の向上を図ることを目的としています。
社労士は監査対象である保育施設に足を運び、労務監査基準に基づいた統一的かつ効率的な専門的労務監査を実施し、保育施設に結果を通知するとともに、改善報告の確認等を行い、適正な労務管理の実現と保育の質の向上を支援しています。